歯周病治療
歯周病治療について

日本の成人の約80%が感染している歯周病歯周組織が歯垢(プラーク)に含まれている歯周病菌に感染し、歯茎が腫れたり、出血したり、最終的には歯周組織が破壊されて歯が抜けてしまう病気です。
歯肉炎、歯周炎とも呼ばれています。歯垢(プラーク)は時間が経つと歯磨きでは取り除くことができない歯石になります。歯石自体は歯周病の原因ではありませんが、歯磨きでは除去できないため、周囲のプラークの除去を困難にします。専門的な治療が必要になるケースがあります。
当院の歯周病治療の特徴
精密検査による正確な診断
歯周病は進行しても自覚症状が出にくく、気づいたときには骨が失われていることも少なくありません。
当院では、歯周ポケット検査、レントゲン・CT撮影、マイクロスコープなどを活用し、歯ぐきや骨の状態を詳しく確認し、原因に応じた適切な治療計画をご提案します。

歯をできるだけ残す治療方針
科学的根拠に基づき、まず歯を残せる可能性を丁寧に検討します。
そのうえで、10年・20年先まで口腔内の健康を保てるよう、長期的な視点で治療を計画し、最適な治療法を患者さまと一緒に選んでいきます。

専門的な歯周外科・
再生療法にも対応
中等度〜重度の歯周病に対して、歯周外科、歯周組織再生療法、歯肉移植術など将来を見据えた高度な治療まで幅広く対応できます。

予防・メインテナンスの徹底
治療後の再発を防ぐため、3〜4ヶ月ごとの定期管理で良い状態を維持します。

医学的に効果が認められていることから、患者様のお口の状態に合わせて3〜4ヶ月間隔での定期的なメインテナンスをおすすめしています。
精密歯周病検査について
歯周病の進行度を正確に評価するための検査です。
歯ぐきの状態や歯を支える骨(歯槽骨)の吸収状況を詳しく調べることで、現在の症状と今後の治療方針を適切に判断するために行います。
検査の項目
- 歯周ポケットの深さ
- 出血の有無
- 歯の動揺度(ぐらつき)
- レントゲン、CT撮影
検査の流れ
問診・視診
歯ぐきの腫れ・出血・痛みなどの症状、生活習慣や全身疾患との関連も含めて評価します。
歯周ポケットの深さ・
出血・動揺の検査
専用の器具(プローブ)を用いて歯周ポケットの深さ・出血の有無・歯の動揺度を測定し、歯周病の進行度を正確に把握します。
レントゲン・CTによる骨の検査
歯を支える骨(歯槽骨)の吸収状況や根の病変を、レントゲン・14枚法・CTで確認し、詳しく評価します。
口腔内写真・噛み合わせの確認
(必要に応じて)
視覚的な記録を行い、ご自身の口腔内を理解いただくために写真を用いて状況がわかりやすいように共有します。
診断結果と治療計画の説明
各検査結果をもとに、今の進行度・原因・治療の選択肢をご説明し、患者さまと一緒に治療方針を決定します。
歯周病の予防について

歯周病は「治す」よりも予防することが最も効果的な病気です。
進行してからでは元の状態に戻すことが難しいため、日頃のケアと歯科医院でのメインテナンスがとても重要です。
歯科医院でできること
専門的な設備と技術により、ご自宅でのケアでは届かない部分まで清潔に保ちます。
歯石除去(スケーリング)
歯磨きでは取れない歯石を除去し、細菌の温床をなくします。
歯周ポケットの管理・検査
進行状況を定期的にチェックし、早期発見・早期対処が可能です。
クリーニング(PMTC)
バイオフィルムを除去し、むし歯・歯周病リスクを低減します。
ブラッシング指導
みがき残しが出やすい部分を把握し、正しいケア方法をサポートします。
※3~4ヶ月ごとの定期メインテナンスが予防に最も効果的です。
自宅でできること
日々のケアが、歯周病予防の基本です。
正しいブラッシング習慣
歯ブラシは1本1本ていねいに。力の入れすぎにも注意。
歯間清掃(フロス・歯間ブラシ)
歯ブラシだけでは汚れの6割しか取れないと言われています。
生活習慣の改善
喫煙・過度な飲酒・ストレスは歯周病を悪化させます。
菌を増やしにくい習慣
よく噛む、就寝前に念入りなケアが効果的です。
歯周病は自覚症状のないまま進むことが多いです。
今の良い状態を保つためにも、定期的なチェックがおすすめです。
歯周病の治療法

スケーリング
歯周病の原因となる歯石や細菌のかたまり(プラーク)を、専用の器具で取り除く治療です。
毎日の歯磨きでは届かない、歯と歯ぐきの境目の汚れをきれいにします。
スケーリングの必要性
歯石は一度ついてしまうと、歯磨きでは取ることができません。
歯石がついたままの状態が続くと、歯周病の悪化や口臭の原因になります。
定期的に歯石を除去し、清潔な口内環境を保つことが大切です。
治療で期待できる効果
- 歯ぐきの腫れや出血の改善
- 細菌の減少による口臭の軽減
- 歯周病の進行予防
- 歯ぐきが引き締まり、
健康な状態を維持しやすくなる
お口の環境を整えることで、歯を長く守ることにつながります。
歯周組織再生療法
歯周組織再生療法は、歯周病によって失われた歯を支える骨(歯槽骨)などの組織を回復させることを目指す治療法です。
歯周病が進行して骨の一部が吸収してしまった場合でも、骨の形や欠損の状態によっては再生が期待できるケースがあります。骨の再生を促す薬剤(エムドゲイン®など)を使用し、歯の支持を回復させ、できるだけ長くご自身の歯を残すことを目指します。
ただし、骨の吸収が著しい場合などでは適応が難しいこともあります。
当院では、歯ぐきの検査(歯周ポケット検査)やCT撮影による精密な診断を行い、状況に応じて最適な治療法をご提案いたします。
歯周組織再生療法の必要性
歯周組織再生療法は、歯周病が進行して歯を支える骨(歯槽骨)が部分的に失われている場合に検討される治療です。
次のような症状や診断を受けたことがある方は、再生療法の適応となる場合があります。
- 「歯周ポケットが深い」
と指摘されたことがある - 歯ぐきが下がり、歯が長く見える
- 歯がぐらぐらする、噛むと動く感じがする
- 同じ場所で何度も
歯ぐきが腫れたり膿が出る - レントゲンで歯の周囲に
骨の吸収(黒い影)が見られる
このような場合でも、骨の形や欠損の深さ・広がりによっては、再生治療で歯を残せる可能性があります。
当院では、CTや歯周組織検査による精密な診断のうえ、
お口の状態に最も適した治療法をご提案いたします。
歯周組織再生療法で期待できる効果
歯周病によって失われた骨などの組織を再生することで、歯を支える力を回復し、歯を長く残せる可能性が高まります。
歯周ポケットの改善や歯ぐきの炎症の軽減、歯のぐらつきの改善などが期待でき、結果として、お口全体の健康維持にもつながります。
歯周組織再生療法の特徴と流れ
歯周組織再生療法は、歯周病で失われた歯を支える骨などの組織を再生する外科的な治療です。
通常のクリーニングでは取り除くことのできない歯ぐきの深い部分の汚れを除去し、骨の再生を促す薬剤(エムドゲイン®など)を用いて組織の回復をサポートします。
診査・診断
歯ぐきの検査やレントゲン、CT撮影などで、骨の吸収状態や再生の可能性を評価します。

前処置(歯周基本治療)
歯石や口腔内の汚れを除去し、炎症を改善して清潔な環境を整えます。

再生療法(外科処置)
感染した組織を丁寧に除去し、骨の再生を促す薬剤を使用して、失われた骨の回復を促します。

治癒・メインテナンス
治癒の経過を確認し、定期的なメインテナンスで再発を防ぎます。

根面被覆
(歯ぐきの移植、
結合組織移植術/CTG)
歯周病や強いブラッシングなどにより歯ぐきが下がる(歯肉退縮)と、
歯の根が露出して知覚過敏やむし歯のリスク増加につながります。
このような状態を改善するため、
ご自身の口の中の歯ぐきの一部を移植して足りない歯ぐきを補う治療が
根面被覆(歯ぐきの移植、結合組織移植術/CTG)です。
根面被覆の必要性
- 歯ぐきが下がって歯が長く見える
- 冷たい物がしみる(知覚過敏)
- 矯正治療後に歯ぐきが下がってきた
- 加齢・歯周病による歯肉退縮が気になる
- 被せ物の境目が見えて審美的に気になる
気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
根面被覆の期待できる効果
歯ぐきを補うことで、露出した根面を保護し、知覚過敏やむし歯リスクを軽減します。
歯周組織が安定することで、審美的かつ歯ぐきが下がりにくい環境を整え、歯を長く守ることにつながります。
根面被覆の特徴と流れ
歯肉移植は、歯ぐきが下がった部分に歯ぐきを補う外科処置です。
丁寧に処置を行い、できるだけ負担の少ない治療を心がけています。

診査・診断
歯ぐきの状態や原因を検査し、レントゲン・CT撮影などで骨や周囲組織の状態を確認したうえで、移植が適しているか判断します。

前処置(歯周基本治療)
歯石や口腔内の汚れを除去し、炎症を改善して清潔な環境を整えます。

外科処置(歯肉移植)
上あごなどから必要な量の歯ぐきを採取し、不足している部分に移植します。

治癒・メインテナンス
治癒経過を確認し、定期的なメインテナンスで再発を防ぎます。
また、歯ぐきを守るためのブラッシング方法もサポートします。

歯周外科治療(フラップ手術)
歯周病で深くなった歯周ポケットを改善するために、歯ぐきを最小限に切開し、見えない部分の歯周病の原因となる深部の歯石や細菌を確実に除去する外科的治療です。
通常のクリーニングでは届かない部分を清潔にすることで、歯周病の状態を改善し、歯をできるだけ長く残すことを目指します。
歯周外科治療の必要性
- 歯周ポケットが深いと言われた
- 歯ぐきの腫れ・出血が繰り返される
- 歯がぐらつく、噛むと違和感がある
- レントゲンで骨の吸収があると言われた
まずは歯石除去などの基本治療を行い、それでも改善が難しい場合に検討します。
歯周外科治療の期待できる効果
- 歯周ポケットの改善により、炎症の軽減
- 歯磨きがしやすい環境となり、
清掃性が向上する - 歯の動揺の軽減し、歯を長く残せる可能性が高まる
※骨の吸収があるケースでは、歯周組織再生療法を併用することで、より高い改善効果が期待できます。
歯周外科治療の特徴と流れ
診査・診断
歯周ポケット検査やレントゲン・CT撮影により、骨の状態まで精密に評価します。

前処置(歯周基本治療)
歯石や口腔内の汚れを除去し、炎症を改善して清潔な環境を整えます。

外科処置(フラップ手術)
歯ぐきを最小限に切開し、見えない部分の歯周病の原因となる深部の歯石や細菌を確実に除去します。
※必要に応じて再生療法を併用します。

治癒・メインテナンス
治癒の経過を確認し、定期的なメインテナンスで再発を防ぎます。

歯周病の
症状段階別の特徴
歯肉炎
(歯周ポケットの深さ1〜2mm)
歯茎のみに炎症を引き起こしている状態です。
痛みといった自覚症状はほとんどありませんが、歯磨きの時や硬いものを食べた時に出血しやすくなる場合があります。

軽度歯周炎
(歯周ポケットの深さ3〜4mm)
歯を支えている骨(歯槽骨)が溶け出した状態です。
歯磨きの時に出血したり、歯がうずく、歯茎が腫れぼったく感じるなどの症状があらわれます。しかし一般的な初期段階では、まだ無症状なことが多く注意が必要です。

中等度歯周炎
(歯周ポケットの深さ5~7mm)
歯を支えている歯槽骨が1/3~2/3ほど溶けた状態です。
水がしみるようになったり、歯磨きをすると歯茎から血が出たり、歯茎が腫れたり治ったりの症状を繰り返します。また、歯がぐらぐらと動揺しはじめ、膿が出たり口臭が強くなる場合もあります。

重度歯周炎
(歯周ポケットの深さ7mm以上)
歯を支えている歯槽骨が2/3以上溶けた状態です。
歯の周りを指で押すと白い膿がにじみ出て、口臭が強くなる場合もあります。歯磨きの際には頻繁に出血するようになり、歯が動揺して硬いものが噛みにくくなることがあります。放置してしまうと、歯が自然と抜け落ちるケースもあります。
